今回の記事では、日本から韓国に渡航する際に、必要となるビザの種類やK-ETAについてご紹介していきます。
韓国に渡航しようとお考えの方、ビザやK-ETAの準備はできていますか?
今回は、韓国ビザやK-ETAについて渡航目的や期間別にご紹介していくとともに申請方法や申請に関わる疑問点などについてご案内します。
ビザはなぜ必要か
そもそもビザ(査証)とは、自国から海外に行く際に、目的や国によって事前に取得する必要のあるいわば入国許可証です。
ビザの発行の際には、パスポートを所持しているということや犯罪歴の確認などを行い、入国しても問題ないと判断された場合に発行されるものです。
国の安全や利益を守るため、そして自国に海外からの危険が及ぶことのないようにするためにビザは必要な制度だと言えるでしょう。
なお、日本では一定期間の観光旅行や短期留学の場合であればビザなしで入国できる国が多く、世界ランキングでも1位を誇ります。それだけ、日本のパスポートが信頼されるものであるという証であるといえます。
ビザは、渡航する国や目的、さらに滞在期間によって必要な場合とそうでない場合があり、また取得するビザの種類も変わってきます。
したがって、渡航の際には行先の国でビザを必要とするか、必要な場合にはその種類について把握し準備することが必須となります。
韓国ビザの種類と申請方法
続いては、韓国ビザにスポットを当ててその種類や申請の流れをご紹介していきましょう。
韓国のビザには大きく分けて3種類あります。
1,留学ビザ
韓国の学校に留学を目的として入国する際に必要とされるビザです。
留学に必要なビザは2種類に分類され、「D-2」「D-4」があります。
D-2は、韓国の専門大学、大学、大学院に入学する学生向けのもので、ビザ1回につき付与される滞在上限は2年となっています。
次にD-4は、大学付属の語学学校に通学する人で、91日以上の滞在を予定している場合に必要とされるビザです。
日本で申請の際には6ヶ月から1年の期間となっていますが、韓国で延長することができ最長1年6ヶ月まで滞在することが可能です。
2,就労ビザ
就労に関わるビザが「E-7」「H-1」にあたります。E-7特定活動ビザは、特定の分野に対して専門力や技術力を持った人が韓国で働く際に付与されるものであり、1回の申請につき最大3年までの滞在が認められます。尚、職種によっては最大1年と定められていたり、一部のみ5年となっているなどのケースがあるため、事前に該当する職種について確認しておきましょう。
次にH-1は、ワーキングホリデーを目的としたビザであり、最大1年間の滞在が可能になっています。そもそもワーキングホリデーとは一定期間の休暇を過ごしながら、その間の生活費や滞在にかかる費用を賄うために就労をするというものです。
H-1ビザは、滞在中就労のほか、観光や就学などを行うことができる、自由度の高いビザであり生涯に1度だけの利用が認められています。
3,家族同居ビザ
配偶者や家族との同居を目的とした場合に取得するビザとして、「F-1」「F-2」「F-4」「F-6」が挙げられます。
F-1は、高校生以下の留学生の同伴家族、F-2は、韓国籍または永住権を持つ人の配偶者と子供、F-4は、過去に韓国籍を有していた人もしくは韓国籍を持つ父母・祖父母を持つ場合、最後にF-6は、韓国国籍を持つ人の配偶者が取得すべきビザです。
K-ETA(韓国電子旅行許可制度)とは
2022年11月に日本のパスポートを所有する人が韓国を訪問する場合に、90日以内の短期滞在であればビザなし入国が再開されました。
しかし、2021年の制度改正により、ビザなしで入国する場合には、あらかじめK-ETAの許可を取っておく必要があると定められたのです。
K-ETAの申請は、公式サイトのほか、スマホアプリからも可能であり非常に手軽ですが、申請には72時間程度時間を要するため、ある程度余裕をもって申請するのがおすすめです。
K-ETAの申請に必要なものは下記のとおりです。
- パスポートの身分事項ページの写真
- クレジットカード(手数料決済用)
- 韓国での滞在先の住所と電話番号(あれば)
- メールアドレス(申請結果受信用)
- 顔写真
K-ETAの有効期限は2年間であり、期限内は何度でも使用することが可能です。
ただし、毎回入国の際には、目的や滞在予定地など変更があれば都度修正の必要があるので、その点にはご注意ください。
なお、先にお伝えしたとおり、K-ETAはビザなし入国の際に必要な許可であることから、ビザを持っている場合には申請の必要はありません。
※2023年4月1日から2024年12月31日までの間は、K-ETAの適用が免除されています。
韓国ビザの申請方法
次に韓国ビザ申請の流れをお伝えします。
- 取得するビザの種類を確認
- 必要書類を準備
- 書類を日本の韓国領事館へ提出
- 受付後~2週間程度でビザが発給
- 韓国への渡航可能
という流れになります。
発給は翌日以降から2週間程度の時間を要します。時間に余裕をもって手続きを進めるようにしましょう。
韓国ビザ申請に関する注意点
続いては、韓国ビザ申請において注意すべきポイントを3つご紹介していきます。
1,ビザは必ず発給されるとは限らない
ビザはあくまでも入国を許可したものに発給されるものであることから、必ずしもすべての人が受け取れるものとは限りません。そのため、ビザ発行の前に航空券や宿泊場所を手配する際には許可が下りなかった場合にキャンセルが可能であるものを手配すると安心です。また、事前にビザが発給されなかった場合にキャンセル可能かどうかを確認しておくと間違いないでしょう。
2,ビザ発給までには時間を要する
ビザの種類や申請する大使館・総領事館によって発給までに要する時間が変わってきます。
また、内容に不備があった場合にはさらに時間を要する可能性もありますので、渡航が決定した場合には、出来るだけビザの申請は早めに済ませるようにしましょう。
3,ビザ発給=必ず入国できるものとは限らない
最終的に入国の許可をするのは、入国審査官であるため、疑わしい点があるなどの場合によっては入国を拒否されるケースもあります。入国審査の際に、滞在目的について疑われるようなことのないように事前に内容を確認し、必要に応じて正しく内容を伝えられるように準備しておく必要があります。
ビザ申請のよくある疑問
続いてはビザの申請に関してよくある質問をご紹介していきます。
1,ビザの申請には必ず本人が大使館・領事館に行く必要がある?
ビザの申請及び受領の際には、原則申請者本人が出頭する必要があります。ただし、申請者が18歳未満の場合は、親による代理申請が可能となります。その際には、戸籍謄本の提出が必要となります。
2,韓国滞在中にビザの滞在期限が切れる場合に、更新は可能?
出入国管理事務所にて滞在期間の延長申請ができます。手続きには、パスポート、滞在期間延長証明書、外国人登録証、手数料、およびビザごとの追加書類の提出が求められます。
3,滞在期間中にパスポートの有効期限が切れる場合に必要な手続きとは?
事前にパスポートを更新して、現地の出国管理事務所でパスポート情報の変更手続きを行うことで引き続き滞在することができます。パスポートの切り替え申請は、韓国の日本国大使館で受け付けています。
申請には、一般旅券発給申請書、戸籍謄本、6か月以内に撮影された証明写真、有効期限内のパスポートが必要となり、戸籍謄本は日本から取り寄せる必要があるため余裕をもってそろえるようにしましょう。
韓国ビザを正しく理解し、スムーズな渡航を目指そう
以上、韓国ビザの種類やK-ETAについて、また申請の流れや注意点についてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
滞在目的や期間によって申請が異なるため、まずは自分が渡航する目的を明確にして、手続きを進めていく必要があります。
申請には期間を要する場合がるため、書類の準備等は早めに済ませスムーズに手続きが進められるようにしましょう。
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