財務職に資格は必要?資格取得のメリットや種類別におすすめの資格をご紹介します

財務の基礎知識

財務や経理の仕事をするうえで、資格は必要なのでしょうか?今回は、資格取得のメリットや財務職におすすめの資格を種類ごとにランキング形式でお伝えします。

資格を取るメリット

財務の仕事をするうえで資格の取得は必須条件ではありませんが、持っているとさまざまなメリットがあります。

ここでは具体的に、資格を取るメリットをご紹介していきます。

1,キャリアプランの選択肢が広がる

資格を取得しより専門的な知識を習得することで、会社内でキャリアアップを目指すことや、一担当者としてだけでなく、将来的には独立を目指すという選択も可能です。また、財務以外にも語学のような幅広い分野で活用できる資格であれば、相談次第で別の部署や部門での活躍を目指すこともできるでしょう。

2,転職に有利

先に独立についてご紹介しましたが、転職についても資格を持っていると自分の知識や理解度を明確に示すことができるため有利になります。

これまでの実務経験について、面接や履歴書で説明してもなかなかすべてを伝えることは難しいでしょう。

資格の場合には、資格名を記載したり伝えることで、どのくらいの能力を持っているかを明確に伝えることができ、相手も理解しやすいことから自己アピール材料として活用することができます。

3,社会的信頼の獲得

資格の保有は、客観的な知識とスキルの証明となるものです。

資格を持っていることで、社内においてだけでなく取引先や顧客、株主など仕事で携わる可能性のあるさまざまな関係者に対して自信の知識や能力のアピールをすることができます。

資格の難易度が高い国家資格などであれば、より社会的信頼を獲得することにつながるでしょう。

4,専門性の高い仕事に就ける

専門性の高い仕事に携わるには、一定以上の高いスキルが必要とされます。

そのため、それに相当する資格を保有していれば、自分がやりたいと思う専門的な仕事に携わるチャンスを得ることができるでしょう。財務や経理の仕事に関してより高いレベルで専門的な仕事がしたいのであれば、それに見合う資格を取得することが近道となると言えます。

国家資格・公的資格・民間資格の違い

数ある財務関連の資格には、「国家資格」「公的資格」「民間資格」の3種類があります。それぞれの違いについて見ていきましょう。

1,国家資格

国の法律に基づいて国や地方自治体等が実施する試験により取得できるものであり、公的資格や民間資格と比べて難易度が高いものが多く、社会的信頼度の高い資格が多くあります。

国家資格は、4つに分類することができます。

①業務独占資格

弁護士や公認会計士など、資格を保有していないとその業務に携わることが出来ない資格

②名称独占資格

中小企業診断士や栄養士、保育士など、資格を保有していないとその名称を名乗ることが認められていない資格

③必置資格

宅地建物取引士や衛生管理者など特定の事業をおこなうにあたって、設置が義務付けられている資格

④技能検定

ファイナンシャルプランナーやキャリアコンサルタントなど、業務で必要となる知識や技能などを評価するもの

2,公的資格

民間団体や公益法人が実施するものであり、文部科学省や経済産業省などが認定する資格のことです。

本来的には民間資格の一種ではありますが、象徴のお墨付きの資格であるという箔がついているのが公的資格と言えるでしょう。

3,民間資格

民間団体、企業、個人等が独自に実施する試験であり、特に共通するルールなどが設けられているものではありません。

各々が独自に定めた基準のもとで、能力や知識を判定するものであり、資格ごとに一定の能力や知識を有していることを証明することができるものとなっています。

財務職におすすめの国家資格

第1位 公認会計士

財務職の最高峰と言われる公認会計士は、より財務の仕事を極めたいという方や将来的には独立を考えているという方におすすめの資格です。

監査業務は公認会計士の独占業務であることから、各企業の監査を行うことや、コンサルタント業に携わるなど活躍の場を広げることが可能です。

難易度が高く、資格取得はかなりの時間と労力が必要となりますが、その分取得できた場合には、社会的信頼度を高めたり、年収やキャリアアップなども期待できるでしょう。

第2位 税理士

財務の業務遂行に留まらず、会社の経営にも携わり、より幅広いフィールドで活躍したいという方におすすめなのが、税理士です。

公認会計士同様に、資格を取得すれば独立することも可能となります。

難易度の高い国家資格ではありますが、科目受験が可能で勉強時間が限られている社会人でも時間をかけて対策を進めることができる資格となっています。

財務職におすすめの公的資格

第1位 日商簿記検定

日本商工会議所が実施する公的資格である日商簿記検定は、業界を問わず活用できる資格であり、財務諸表の作成や理解、経営分析等に役立つ知識を身に付けることができます。

転職やキャリアアップを目指すのであれば2級以上が目安であり、1級になるとその難易度は社労士や司法書士などの国家資格レベルとも言われています。

第2位 ビジネス会計検定

ビジネス会計検定は、大阪商工会議所・施行商工会議所が実施しています。

企業の財務諸表を理解し、経営分析を行う知識を身に付けることができることから、財務業務に携わるうえで実務に直結する資格だと言えるでしょう。

簿記の知識とは別分野の内容となっているため、簿記と併せて学習を進めることで、より幅広い知識を身に付けることができます。

学習範囲が限定されていることから、取りやすい資格だといえます。

財務職におすすめの民間資格

第1位 経理・財務スキル検定(FASS)

日本CFO協会が実施するFASSは、資産・決算・税務・資金の4分野について、財務業務に関わる知識を問う試験内容となっています。

FASSは、合格、不合格で結果が出るのではなく、A~Eの5段階で評価され、現時点での知識や実務レベルが評価されます。

第2位 経理事務パスポート検定(PASS)

日本CFO協会とパソナが共同で開発したPASSは、まずは事務スタッフとしての知識や技術を身に付けたいという方におすすめの資格です。

経理未経験の方や、経理に就いてまだ日が浅いという方でも比較的簡単に挑戦することができる資格となっています。

FASSが経理や財務に関する幅広い業務知識を問う一方で、PASSの場合にはより限定した内容が問われるものであるため、どなたにも取り組みやすい試験だと言えるでしょう。

情報をアップデートし続けることが大切

はじめにもお伝えしたとおり、財務業務に携わるにあたって資格取得は必須ではないものの、日々の業務をより効率的におこなったり、よりレベルの高い仕事に携わりたいというのであれば、資格取得を目指し学習することは非常に有益だと言えるでしょう。

知識を身に付けることで、会社の現状把握や業務改善のために必要なことが見えてきたり、自分のキャリアアップを目指すことも可能です。

日々の財務業務をこなすことにとどまらず、将来を見据えた取り組みを意識し実践することが大切だと言えます。

資格取得で選択の幅を広げよう

以上、この記事では資格取得のメリットや財務に関わるさまざまな資格の概要について解説してきました。一口に財務に関わる資格と言ってもその内容や難易度はさまざまであり、現状の実務や将来を見据えたうえでの資格取得が必要だといえます。

これまで資格に興味がなかったという方でも、ぜひこれを機に資格取得を目指してみてはいかがでしょうか?現状の業務をより効率的におこなうことができるようになったり、ワンランク上の仕事に携わるチャンスが得られるかもしれません。

関連記事

特集記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP